名古屋テレビ塔
愛知県名古屋市中区栄の久屋大通公園に立つ日本で最初に完成した集約電波塔(高さ180m)であり、テレビ塔を保有・運営する会社(名古屋テレビ塔株式会社(Nagoya TV Tower Corporation))でもある。
概要
1953年9月19日着工。現在建っている土地は当時の名古屋市助役であった田淵寿郎によって復興のシンボルになるという理由で、有償貸与されている。昼夜を通して工事が行われただけでなく建設許可の際、「塔の直下に地下鉄を通す」ことを条件に建設されたため4本の脚部は深さ6mまでしか埋め込まれておらず将来の地下鉄工事に備えるためにだるま式構造と呼ばれる4本の脚を鉄筋コンクリートのアーチで結合して固め、重心を下げる工事も行われている。1954年6月19日竣工、翌日には開業・電波の発射を開始した。設計者は内藤多仲。名駅地区を中心に超高層ビルが乱立する中でも、名古屋市中心部のシンボルとして親しまれている。
テレビ塔の建設費は愛知県と名古屋市が当時の金額でそれぞれ2000万円を、名古屋鉄道などの名古屋の財界が4000万円を出資している。さらにNHKが放送機材として4000万相当の鉄塔を現物で出資し、その方針に倣い中部日本放送(CBC)も同額で鉄塔を購入している。そのため鉄塔にある展望台(90m)より上はNHK、それより下はCBCの持ち分になっている。
2011年7月24日までNHK名古屋放送局(総合・教育)、中部日本放送(CBC)、東海テレビ放送(THK)、名古屋テレビ放送(NBN)のVHF4局がここから地上アナログテレビの電波を送信していた。
名古屋市内の繁華街ということなどもあり、一部放送局の中にはお天気カメラを設置しているところもある。