名古屋城
名古屋城(なごやじょう)は、尾張国愛知郡名古屋(現在の愛知県名古屋市中区・北区)にあった城郭である。通称、「金鯱城」、「金城」とも呼ばれた。日本100名城に選定されており、国の特別史跡に指定されている。
現代
戦後、三之丸を除く城址は、北東にあった低湿地跡と併せ名城公園とされた。園内には、戦災を免れた3つの櫓と3つの門、二之丸庭園の一部が保存された。また、一部の堀が埋め立てられるなど改変も受けているが、土塁・堀・門の桝形などは三之丸を含めて比較的よく残されている。天守は、地元商店街の尽力や全国からの寄付により1959年(昭和34年)に再建されて、復元された金鯱とともに名古屋市のシンボルとなった。天守に続いて本丸御殿の復元が計画されたが、実現の道のりは遠く、バブル崩壊などの資金難で一時は中止の危機に瀕したこともあった。
16世紀の前半に今川氏親が、尾張進出のために築いたとされる柳ノ丸が名古屋城の起源 とされる。この城は、のちの名古屋城二之丸一帯にあったと考えられている。1532年(天文元年)、織田信秀が今川氏豊から奪取し那古野城と改名された。
信秀は一時期この城に居住し、彼の嫡男織田信長はこの城で生まれたといわれている。 のちに信秀は古渡城に移り、那古野城は信長の居城となったが、1555年(弘治元年)、信長が清須城(清洲城)に本拠を移したため、廃城とされた。