濃尾地震

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               震度:およそ7(過去表記では”激烈”)


・どのような地震だったか

濃尾地震は、1891年の10月26日に西根尾(現在の本巣市)で発生した、当時としては最大級の地震であった。
この地震は、根尾谷断層帯の活動による、直下型地震(阪神・淡路大震災もこれ)である。
建築物などがまだ木造が多かったこと、また、耐震設計されている建物が比較的少なかったことも関係し、この地震の被害から「建築物のおおくを耐震にしよう」という、耐震に対する関心も高まった。
この地震により、現在の根尾地区では典型的な縦ずれ断層と横ずれ断層をみることができる。

・死者・負傷者の数

この地震における死者は、約7千人。負傷者は約1万7千人にものぼる。
震央近くでは、近隣の山々が地震の揺れにより木々などがすべて倒れてしまい、はげ山となってしまった、とも伝えられている。
また、岐阜市とその周辺では火災が多く発生したため、被害を大きくしてしまったのである。

・どのような影響があったか

この地震では、濃尾の2県はもちろん、滋賀県や福井県でも被害が及んでいる。また、名古屋城の城壁が壊れたり、宿場町の江戸時代からの建物が崩壊するなど、文化的に重要であったものに対する影響は強かった。
交通等の面では、まず電信線の寸断。これにより、濃尾地震の全容が解明されるまでに時間がかかってしまった。とくに、東京での把握はかなり遅れてしまい、報道されるまでに一日をまたいでしまっている。
この地震は海外にも打電されており、ロンドンのタイムズ紙でも報道されている。