甘南美寺かんなみじ

本尊は千手観音。

美濃三十三観音霊場第十三番礼所。
美濃四国礼所六十五番。
美濃七福神(恵比寿)。

伝承では鎌倉時代に建立されたのが始まりといわれています。
鎌倉時代ある老夫婦が伊勢で救世観音を授かり、現在の伊自良釜ヶ谷山に祀りました。
しばらくしてある夜、伊勢国の漁師が漁を行っていると、美濃方面から眩しい光が差し、魚が釣れなくなったため
美濃国まで原因を探しに来ました。
漁師の話を聞いた老夫婦は観音像を山頂から麓の甘南美寺に移しました。

また、この寺は楠正成の妻・南江久子が楠家の菩提を弔った後、亡くなるまでこもったとされるお寺です。
伊自良の人々からも尊敬され、この土地を気に入り
自分の故郷である河内国甘南備村の地名を与えたといわれます。
寺の奥にある神社の名前は『甘南備神社』といわれ
現在の平井・長滝・掛・松尾という地名もこの時につけられたといわれます。
甘南美寺の近くにある七社神社(ななしゃじんじゃ)には『八王子宮』と刻まれた彼女の墓があります。

甘南美寺でもう一つ有名なのが、桜です。
樹齢300年以上といわれ、県指定天然記念物にもなっています。
幹周320cm 高さ20m の巨木です。


 甘南美寺  
     住所          長滝27−11 

 七社神社 
     住所          長滝163番地 〒501−2135